下半身には、人間の身体の半分以上の筋肉があり、また面積の大きな筋肉があるため、下半身の筋トレはダイエットにも、かっこいい身体作りにも必要不可欠です。
運動不足や加齢でどんどん筋力が低下していくのも下半身。
そんな下半身トレーニングとして、イメージしやすいのがスクワットです。
スクワットのバリエーションとして、今回はワイドスクワットです。
ワイドスクワットは、内もも、太もも裏、おしりなどを鍛えるのに効果的なメニューです。
1.内ももの筋肉(内転筋群)の働き
内転筋群の働きは、横に振り上げた脚を閉じるような、太ももを閉じる、引きつけるのが主な動作です。
平泳ぎのキックに使われますし、回し蹴りのような、太ももを内旋する動作にも使われます。
ガニ股で立ったり座ったりする動作でも使われます。
内ももの筋肉は、日常生活での動作ではほとんど使われません。
内ももには容易につかめるほど柔らかい脂肪がたっぷりついていますね。
内ももの筋肉は、ほとんど使われないのでどうしても脂肪はつきやすくなりますが、意識して鍛えることで引き締まり、太ももの幅が細くなります。
内転筋群は美脚づくりにはとても大切な筋肉ですね。
ここが弱いとO脚やX脚などの原因になります。
2.ワイドスクワットの効果
ワイドスクワットは、相撲の四股のようなスタイルで、
内もも(内転筋群)、太もも裏(ハムストリングス)、おしり(大臀筋)など、脚のラインや太さ、そして後ろ姿に大きく影響する筋肉に効果的です。
おしりで力士のコンディションがわかるとか…
女性もそうですね。後ろ姿に年齢が出ます。
おしりの筋量が少ないと、ぺたんと垂れ下がって、四角い感じのおしりになります。
大臀筋を発達させることで、位置が高く、張りのある、丸いヒップになります。
自分では見えない部分だからこそ、いつも意識したいですね。
3.ワイドスクワットの効果的なやり方とポイント
基本の姿勢
スタンスがワイドなのでワイドスクワットです。
足を大きく開き、ガニ股に立ちます。
つま先は外側に向けることが大切です。
膝が内側に入らないように気をつけます。ずっとガニ股です。
かかとはしっかり接地し、床から離れないようにします。
背中が丸まらないように背筋を伸ばします。
腕は前で組む、伸ばす、などで負荷が変わります。
しゃがむ
ていねいに深く腰をおろしていきます。
太ももが床と平行になるまで、とよく言われますね。
股関節がしっかりストレッチされるところまで、深く、ゆっくりていねいに、おろしてみましよう。
大きな可動域で大臀筋をしっかりストレッチします。
骨盤の傾き
しゃがんでいくと骨盤が後傾してしまうポイントがあるので、しゃがむのはその手前まで。そこが、いまの股関節の可動域です。
「骨盤が後傾」とは、腰が丸まって、骨盤が後ろに倒れてしまうこと。
ワイドスクワットの動作中、腰が丸まって、おしりの穴が前に向いてしまうような感じです。
骨盤は前傾をキープするように、おしりの穴は真下より少し後ろを目指しておろしていきます。
骨盤が後傾してしまう手前でストップです。
立ち上がる
立ち上がる時は、内ももで身体をまっすぐ真上に持ち上げるように意識します。
立ち上がったら、骨盤を後傾させるように、お尻の穴をキュッと締めて、ストレッチした大臀筋を収縮させるとより効果的です。
4.ワイドスクワットのバリエーション
腕のポジションを変えたり、動きをつけたりするだけでも、バリエーションは広がります。
手を頭の後ろで組む、前に伸ばす、上に挙げる、それだけでカラダへの刺激がかわります。
また上体のバランスも変わるので、バランスをとるために体幹部にも効果があります。
動作にさらに慣れてきたら、ダンベルをもつ、体の前でプレートをもつ、ダンベルをもった腕を挙げる…などで、さらに負荷に変化をつけることができます。
背中が丸まらないように、また、上体が不安定にならないように、お腹に力を入れておくことで、ポッコリお腹にも効果的です。
「筋トレ」で大切なのは、使っている筋肉のストレッチや収縮をずっと意識することです。
ただ回数をこなすことだけに終始してしまうと、フォームもいい加減になり効果は半減です。
ワイドスクワットは膝や腰への負担が少ないので、腰痛の不安がある方にも比較的不安なく行え、下半身の柔軟性も高まるスクワットメニューです。