ワンハンドローイングは、ダンベルを使う背中のトレーニングメニューです。
背中にある、面積の大きな広背筋という筋肉がターゲットになります。
男性ならたくましく大きな逆三角形の背中。
女性の場合は、背中に無駄肉のないシャープな逆三角形、というイメージでしょうか…
きれいかっこいい色っぽい背中を作ります。
ワンハンドローイングは逆三角形の背中を作っていくのにとても効果的です。
鏡で前側しかチェックしない人は要注意です。
残念な後ろ姿になっているかもしれません…
ワンハンドローイングの動き
ワンハンドローイング、ワンハンドローともいいますし、ダンベルローともいいます。
ローイング=引く
「引き付ける」動作です。
ワンハンド、なので片手だけ動作します。
写真やイラストでワンハンドローイングを見ると、身体の横にダンベルを引き上げる腕のトレーニングのように見えるかもしれません。
意識は身体のもっと内側に引き込むイメージで、ターゲットは背中、補助として腕や肩の筋肉も使われます。
ワンハンドローイングの基本的なフォーム
ポジション
フラットベンチに、片側の手と膝をつきます。
この手は曲げたり伸ばしたりすることはなく、しっかりと伸ばした状態です。
もう片方の手にダンベル。
ダンベルは強く握りしめず、落とさない程度に持ちます。
ベンチに寄りかからないように注意します。
カラダの軸(背骨)は、ど真ん中。
重心は、床に着いた方の足にもベンチに乗せた方の足にも左右どちらにも偏ることなく、真ん中が軸です。
ダンベルを持った腕以外の三点で、軸がまっすぐになる位置で支え、背筋を伸ばし、背中が丸くならないよう、ポジションを作ります。
背中のトレーニングは、背中が丸まってしまうと効果がありません。
背中が丸くならないよう、目線は下を見ず、正面の鏡を確認しながら行うといいですね。
ダンベルを引き上げる
手でダンベルを持ち上げる、という意識だと腕にしか力が入りません。
肘を真上に(天井に向けて)引き上げます。
脇はしめます。
身体の真横にダンベルを引き上げる意識ではなく、おへそのあたり(身体の中心)に引き上げるようにすると、背中の筋肉が収縮します。
肩があがって、首がすくむような動作では背中の筋肉をうまく使えません。
胸を張り、正面の鏡でデコルテ部分が常に見えているか確認しながらやるといいですね。
(デコルテとは首から胸元にかけてを指します)
ダンベルをおろす
引き込んだ時の動作と逆に、ダンベルをおろしていきます。
引き込んだ時に収縮した筋肉を、ゆっくり引伸ばす意識です。
力が抜けて、肩の下にダンベルをぶらさげてしまっては効果半減です。
ダンベルをおろす、ではなく、軸を維持したままダンベルを持った側の背中を引き伸ばす、というイメージです。
腕を脱力して肘を伸ばし切るのではありません。
収縮していた背中の筋肉の伸展を意識したら、脱力することなく、またダンベルを引き上げます。
気をつけたいポイント
ベンチについた腕は、しっかり突っ張ります。
動作の度に曲がったり伸びたりすることで、身体の軸(脊柱)がブレてしまいます。
ダンベルを引き込む際、反動は使いません。
背中の筋肉の収縮を感じながら引き込んでいきます。
ワンハンド(片手)で行うメニューです。
反動を使ったり、ベンチに乗せた手脚に身体を傾けて重心を変えて引き上げたり、また、ダンベルをおろす側に重心を移したりしないで、身体の軸を常に真ん中に維持します。
ベンチに寄りかかってしまうと、腰がねじれるような負荷がかかり、痛める原因になるので要注意です。
ワンハンドローイングは片側ずつ行いますので
体幹部の安定がとても重要です。
動作の度に軸が左右に揺れていては背中に効果はありません。
目線が落ちると背中が丸くなろうとしますから、背中が丸まらないように。
正面の鏡で、常にデコルテがみえるよう、背筋を伸ばし、胸を張ります。
慣れるまでは、背中に効く前に握力が疲れてしまうかもしれません。
重さより、多めの回数ができるウェイトで、フォームを安定させましょう。
ひとつひとつの動作のていねいさを重視します。
引き上げたときに静止して、背中に効いているか確認してみるといいですね。
重さにこだわりすぎて追い込むと、フォームが崩れてしまいます。
「あ、わかった」と習得するまでは粘り強く、重さにこだわらず、フォーム習得にこだわります。
それは、ターゲットに効かせるためであり、筋肉や関節を痛めないためでもあります。
トレーニングが進むにつれて、体重の「何グラム」ではなく、カラダの変化に意識は変わります。
特に背中は、女性も逆三角形が色っぽく、かっこいいですね。
背中のトレーニングは自分で見えません。
なので、ターゲットの筋肉がどのような形をしていて、そこがどのように伸展し収縮しているか…
そんな想像力が必要ですね。
ゆるい日常では、なかなか鍛えられない背中のトレーニングは、フォームがとても重要です。