背中は自分で見ることができないので、ついトレーニングも怠りがち…かもしれません。
でも他人さまから見られているのは後ろ姿ですし、ごまかしがきかないのも後ろ姿です。
今回はそんな背中のトレーニング、ベントオーバーローイングのフォームについて説明します。
ベントオーバーローイングの効果
男性はたくましく厚みのある背中、女性はムダ肉のない引き締まった背中、シャープな逆三角形の背中になります。
また、動作中の姿勢保持の難しさもあって、体幹の安定性も強化されます。
鍛えられる筋肉
ベントオーバーローイングの動きには、多くの筋肉が関与します。
特に意識しやすいのは広背筋と僧帽筋です。
・広背筋について
ラットプルダウン「広背筋について」こちらをどうぞ ↓↓↓
・僧帽筋について
僧帽筋は、背中の真ん中から頭方にかけて、表層に広がる大きな筋肉です。
上部、中部、下部にわかれていて、それぞれ働きは異なります。
筋肉全体としては肩甲骨の上方回旋(腕を上げる)働きをします。
さて、なぜ「僧帽」なのか調べてみました。
「僧侶の帽子に似ている」
これが由来のようで、カトリック教の修道士のフードのようなもののようです。
「ハロウィン コスチューム 修道士」で検索しました(^.^)
たぶん、こんな感じだと思います。
さて、ベントオーバーローイングで鍛えられるのは、僧帽筋の中部、下部です。
・中部は、肩甲骨の内転(肩甲骨を寄せる)働きをします。
・下部は、肩甲骨の内転、上方回旋(腕をあげる)の他に、肩甲骨の下制(肩を下げる)働きをします。
※ダンベルは握りしめて腕で持ち上げるのではなく、肘で真下にぶらさげます。
ベントオーバーローイングのフォーム
バーベル、ダンベル、チューブに共通のポイントです。
まず、効果を出す上で大事なことは、ベントオーバーの姿勢を作ることです。
それには、デッドリフトの姿勢が参考になります。
ベントオーバーローイングのフォーム
・ウエイトを持つ幅は肩幅くらいか、腕を自然におろしたくらいです。
・足幅は骨盤の幅くらいに立ちます。
・胸を張り、肩甲骨や二の腕が後方から引っ張られているような姿勢を保持し、そのまま上体を前傾します。
・肩甲骨の緊張をゆるめないまま肘を伸ばし、ウエイトを足の付け根あたりに引き上げるように肘を曲げます。
・肘を曲げる、伸ばすの繰り返しです。
※肘を伸ばしたところでチューブが張るように長さを調整します。
※長さの調整で、チューブでもしっかり負荷をかけることができます。
ベントオーバーローイングで気をつけるポイント
・肩をすくめるような動きをしないように、肩甲骨の緊張をゆるめないことです。
僧帽筋の上部が強く働いてしまうと、肩甲骨を上げる動きになってしまいます。
肩甲骨を寄せ、その緊張をゆるめないことで、僧帽筋上部が動くことはありません。
肩をすくめるような動きになってしまうと、背中に効かせられないだけでなく、すぐに疲れてしまいます。
・背中を丸めない。丸めてしまうと腰に大きな負担がかかり、ケガのリスクが高まります。
・肘をあげるのは上(天井)ではなく、倒した背中に対して垂直を意識します。
・重心が後ろに流れてしまわないように、足裏にかかる荷重の微細なバランスは足首でコントロールします。
・腰を曲げて身体を倒すのではなく、股関節を支点に上体を前傾します。
上体を倒す角度は、背中に効かせられるところを自分なりに調整していくとよいと思います。
※常に背中の緊張を保持します。
背中のトレーニングは動作中に目で見て確認できないので、ひとりではフォームの習得が難しくなります。
また、腰への負担が大きく、誤ったフォームではケガのリスクも高まります。
終始、胸の張りや背中のアーチを保持しつづける、この難しいフォームを確実に身につけるためには、ひとりで試行錯誤するよりも、パーソナルトレーニングかオススメです。