股関節を大きく前後に開く動作というのは、意識しないとなかなかやりません。
バックランジをしてみると、自分で思っている以上に可動域は狭く、不安定で、とっても苦手な動作だと気づく方が多いと思います。
スクワットなどにはない重心移動なので、とても難しく感じますね。
今回は、下半身の筋トレメニューバックランジをやってみましょう。
バックランジのやり方
動作に慣れるまでは、なにも持たずにやってみましょう。
片足を大きく前に振り上げます
背中が丸くならないように気をつけます。
足の付け根から折り込むように、おしりをしっかりストレッチさせるような感じで大きく足を振り上げます。
振り上げた足を後方へ大きく下げると同時に膝を曲げながら腰を落とします。
その足で床を蹴り、前に大きく振り上げる、これをくりかえします。
10〜20回ほど行い、左右を入れ替えます。
バックランジのポイント
負荷を分散させないように、まずは自重からやってみましょう。
そして、前に振り出す動作は省いて、まずは丁寧に着地することに慣れるところからはじめるといいですね。
後ろに足を振り出すという慣れない動作を、安定してくりかえすことで、バランス感覚も同時に鍛えることができます。
脚を振り上げて着地する、また振り上げる、という動作は、反動や勢いでやらず、ひとつひとつ丁寧に行います。
丁寧にモモをあげ、脚が付け根でしっかり折りたたまれているのを意識します。
軸足は外に荷重を逃がさず、足の指でしっかり床を捉えるように支えます。
振り上げた脚をまっすく後方に引き、丁寧に着地します。
この慣れない動作が安定してくることで、バランス感覚、体幹を同時に鍛えることができます。
わらわらと姿勢が崩れたまま反動で繰り返すのでは効果は半減です。
バックランジの動作による股関節の屈曲、伸展は、ランニングにも効果的なトレーニングになりますね。
バックランジの効果
ランジ動作は脚力が鍛えられるトレーニングですが、
股関節を大きく前後に開きつつ、重心移動も行うという不安定になりがちな動作は、そのアンバランスな体勢を立て直そうとすることで、
胴体を安定させる体幹の強化トレーニングにもなり、多面的な効果が得られます。
片手にダンベル(左脚を振りだすなら、右手にダンベル)をもって行うと、さらに片側に姿勢が崩れないように支えることで、身体をまっすぐに保つ体幹トレーニングになります。
以前、「片方ずつ行うのは時間がかかって嫌い」とおっしゃる男性クライアントがおられました。
身体の片側に負荷をかけるユニラテラル(一側性)トレーニングは所要時間が倍になりますから、イラチな彼は時間がもったいないと。
でも、身体の使い方や筋力、可動域など左右差を意識しながら狙ったところがていねいに鍛えられます。
毎日、座ってばかりで、おしりの筋肉がどんどんぺたんこになり衰えていませんか?
加齢にも重力にも逆らい続け、ハリのあるおしりを目指しましょう。